枝葉散花

詩やら写真やらを垂れ流します。

無職の記

森を歩く。

森の中を歩く。蒸し暑さとは無縁でとても心地が良い。湿度は有るが、それも潤い。暑さが伴えば苦痛であるけれども22℃ではそうはならない。 暑さは脳の縮小を招くらしい、という論文を目にした。避暑を求めるのは実際健康に良いらしい。 山道を歩いているとた…

梅雨前線逃散行

どうにもならなさを抱えて生きている。何を思えども、何もならず。二ヶ月を棒に振って、云十万を溶かしてみて、減っていく残高に暗い喜びを覚える。 先月末に北へ逃げて、また逃げだしてている。 まとわりつく湿気に嫌気が差して、京都から逃げ出す。祇園祭…

北に来た

勢い北まで来たが何をするかなんて決めないでいたので歩くしかない。 北まで来たが。 キタまでキタが…。 くだらない冗句だ。 当たり前のように桜が残っている。 まだ3時のうちから空は白んでくる。 時間感覚で二時間。 季節感覚で一月半。 それくらいのズレ…

四月二七日のこと

やってしまった。と、そのような後悔が苛むことをわかっているのに、私はどうして手を出してしまうのか。ひとえにそれは麻薬中毒者と同じことで、ドーパミンに犯されきった脳髄は、自制を喪い体を乗っ取るので、わたしはただそれをどこか遠くから眺めながら…

中毒者

仕事を辞めてしまって、はやひと月が過ぎた。そんなことを何度か書いては消して、何かを書こうと思えども一向何も浮かばないというのを繰り返している。 ほんとうはさっさと、くだらないことでもなんでも書いてしまえばいいと分かってはいる。けれどもそれは…

無職の記(2)

ここ何日かは気分が良かったり悪かったりを繰り返している。 天気がジェットコースターのようにころころと変わるから然もありなん。夏の暑さがあったかと思えば、二月に逆戻りしたように寒い雨が降る。桜の開花は全国各地で最速だ。異常気象には辟易させられ…

無職の記(1)

3月22日のこと 仕事を辞めて10日あまりが過ぎた。辞めてからは毎日歩いている。ただ歩く。その他にすることがないから。ただ歩く。 そのうちに頭をよぎるいろいろのことは消えてゆき、そのようにして何かを思いつくのだろう。 てんであべこべだ。 喫茶…