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もう春なのに、心はずっとさめている。 明るい空に、ただ音だけが響きます。 何を考えていたのか思い出せないから、 今日は一日、何もない。 軽やかな心は体を置いて、飛んでいく。 うつくしいものを見たのに、 私はそれをみにくいと思ったから。 あの枝のよ…
つめたい雨は、ガラスをすべてくもらせる。 すべてのカタチが失われ、 くもりの向こうは見えないはず。 それでも何かが見えそうな気がする。 ちかくの色だけがあたえられ。 次に見たときには、見えた何かも消え去って。 ただ何かを間違えたのだと気が付いた…
昨日は酒を飲んだ。 0時までには家に帰って、 その数時間後の朝に、 また同じ場所に立った。 夜のさわがしさも、朝になると消え去って。 桜を見る人も、無限遠に追い込まれそうだ。 左は空間を、右は時間を。 それらは流れるものの中にとけ合います。 先にい…